百鬼夜行
ふと目を覚ますと窓の外が明るくて、よく見ると一面の雪景色。どこまで来たかとグーグルマップで現在地を調べると、まだ海の近くではない山の真ん中だった。ちょうど県境くらいか。
オードリーのオールナイトニッポンを聴く時はマフラーで顔の半分を隠す。
眠っていたから霞んでいるのかと思ったら、どうやら横向きに雪が吹いているらしい。
雪のあまり降らない地方に住みだして久しいが、私はわりと雪が好きなのかもしれないと自覚した。後ろの座席の子供がはしゃぎながら私の席を蹴っている。
どんよりした空が案外心地よい。
騒々しい列車の外のしんとした空気を思いながら、次は三四郎のオールナイトニッポンを聴く。